製菓用のスイートチョコレートは、お菓子作りを一層本格的なものにします。
しかし、そのコストは少々高くなりがちです。
経済的な理由から、高価なチョコレートを避けたい方も多いでしょう。
身近にある材料や、低コストで手に入るものを使って、簡単に代用できる方法があれば、コストを気にせずにいつでもお菓子作りを楽しむことができますよね。
この記事では、そんな時に便利な、製菓用スイートチョコレートの代替品をご紹介します。
製菓用スイートチョコレートの利点とその代替品の選び方
製菓用スイートチョコレートには、以下のような特徴があります。
- カカオの風味が豊か
- 艶やかな仕上がり
- 溶けやすい
- 口どけが滑らか
- 固まりやすい
- コーティングに最適
製菓用スイートチョコレートは、油分やカカオ含有量が規定されています。
このため、一般のチョコレートと比較して、より濃厚で滑らかな口どけのチョコレート菓子を作成することが可能です。
これらの特徴を踏まえた上で、適切な代替品を選ぶことができれば、オリジナルの製菓用チョコレートを使うのと同じような結果を期待できるでしょう。
スイートチョコレートの便利な代替品
製菓用スイートチョコレートは、その特有の風味でお菓子作りを豊かにします。
その代替となる選択肢を紹介します。
ビターチョコレート
製菓用スイートチョコレートは名前に「スイート」と付いていますが、その響きとは違い、一般的に食べ慣れたチョコレートよりも苦みを感じやすいです。
これは、カカオの含有量が多く、ミルクやその他の乳成分がないからです。
これにより、濃厚なカカオの風味が特徴的になりますが、ビターチョコレートなら、製菓用スイートチョコレートに近い風味を提供できます。
ただし、ビターチョコレートは製菓用スイートチョコレートと比較して滑らかさを出すのが難しいことがあります。
そのため、お菓子作りに使用する前には、テンパリングを行って光沢と滑らかさを高めることが推奨されます。
ミルクチョコレート
ミルクチョコレートは安価で手に入りやすく、製菓用スイートチョコレートの代わりとして役立ちます。
甘味が強いのが特徴で、お菓子に使用する際は、その甘さを考慮して砂糖の量を調整する必要があります。
適切に甘味料を減らせば、過度に甘くならず理想的な味のお菓子が作れます。
ミルクチョコレートはカカオの風味が控えめなため、カカオの豊かな香りや風味が求められるレシピには向きませんが、プリンやシンプルな焼き菓子には最適です。
純ココア
甘みがない純ココアは、チョコレート風味のお菓子作りに大変便利です。
粉末状であるため、湯煎で溶かす手間が不要で、直接混ぜるだけで手軽にチョコレート風味を加えることが可能です。
純ココアはそのまま味わうと苦味が強いですが、純ココアは製菓用スイートチョコレートと同じ原料のため、同様の風味を出すことが可能です。
ただし、純ココアには固まる成分がないため、固めるタイプのチョコレート作りには適していません。
一方、生クリームと組み合わせた生チョコや、焼き菓子に使用すると、製菓用スイートチョコよりも扱いやすく、失敗しにくいです。
純ココアを使ったスイートチョコ風レシピ
純ココアにひと手間加えると、製菓用スイートチョコと似た風味を楽しむことができます。
生チョコや焼き菓子作りに最適です。
カカオの風味を活かしたお菓子を作りたい時に、試してみてくださいね。
先ほどもお伝えしたように、純ココアには固まる要素がないため、通常のチョコレート作りやチョココーティングには向かない点に注意してください。
材料
- 純ココア 15g
- 砂糖 25g
- 牛乳 10g(豆乳や低脂肪乳でも代用可能)
- 植物油またはバター 10g
作り方
- ボウルに砂糖、牛乳、植物油(またはバター)を入れて混ぜ合わせます。
- 沸騰したお湯の上にボウルを置き、湯煎で材料を温めます。
- 材料が温まったら、純ココアを少しずつ加えてよく混ぜます。
キャロブ
キャロブは、チョコレートが食べられない方の代替食材として知られています。
カカオを含まないキャロブ(いなご豆とも呼ばれる)を主要成分として使用しています。
キャロブは、粉末形状やチョコレートチップ形状で提供されており、多様なレシピに簡単に取り入れることができるのが魅力です。
カカオ特有の風味はありませんが、控えめな甘さと優しい苦味があり、ビターチョコレートが苦手な方にも適しています。
さらに、キャロブはそのまま食べる以外にも、溶かしたり固めたりする特性を活かして、さまざまなチョコレート菓子の材料としても使用可能です。
ただし、一般のスーパーではあまり取り扱いがなく、専門店やオンラインでの購入が必要です。
それでも製菓用スイートチョコレートに比べてコストは抑えられています。
まとめ
製菓用スイートチョコレートの代替品には、カカオの風味や苦味を再現できるものが求められます。
代用できる食材には、ビターチョコ、ミルクチョコ、ココアがあります。
ビターチョコレートは、苦味があり代用しやすいです。
ミルクチョコレートは、甘さの調整をすれば代用できます。ただし、カカオの風味は少ないです。
焼き菓子には純ココアが適しており、カカオの風味を存分に楽しめます。
純ココアに他の材料を加えることで、製菓用スイートチョコレート風のペーストを作ることも可能です。
キャロブは、チョコレートに見た目も味も似ており、代用チョコレートとして人気があります。